理事長メッセージ






所信

2012年度一般社団法人深谷青年会議所 理事長

佐治 昇

紡ぐ想いと歴史 拡げる笑顔と元気

 

今、日本は震災の爪痕が影を落とし停滞と混迷を招き、笑顔や元気が減少しています。

新日本の再建は我々青年の仕事である

これは東京青年商工会議所の設立趣意書の冒頭です。状況は異なるとしても、私達は現在同じ立ち位置にいます。だからこそ今やらねばならない事を考えて「動く」を実践し、未来を担う子ども達の希望を拡げていくため「動く」を起こしていかなければならないのです。

 

青年会議所は「明るい豊かなまちづくり」を根底に、私達は48年間地域を盛り上げるため「動く」を率先して行動し、積み重ねてきた歴史から想いや事業を通じて多くの貴重な財産を受け継いできました。2013年は設立から半世紀の大きな節目を迎えるからこそ、これを機に現在までの青年会議所運動を振り返り、改めて先達の描いた想いを会全体で考察し、足並みを揃え新たな価値を見い出していく事がこれからの活動に更なる強い土台作りとなるはずです。そしてそれらを踏まえ新しい一歩を踏み出していく事が社団法人深谷青年会議所の可能性の拡がりから日本の再建に繋がります。

 

会員会議所運動は自己啓発に取り組み、そこから得た経験や考えを社会への奉仕として繋げていき互いを磨きあえる貴重な場ですが、運動自体は決して「(らく)」と捉えられる事ではありません。しかし、これが青年会議所の魅力の一つであり、もし事業を容易に卒なくこなそうという発想で運動自体を「(らく)」なものへと誘っていくとしたら、効率を求め苦労や手間ひまを避ける傾向になり、本当の笑顔や元気に辿り着けません。無駄や苦労といった手間ひまの中にこそ本当の喜びを分かち合える糧が潜在します。遠回りとも捉えられかねない運動の中に、青年会議所でしか味わうことのできない独自の「(たの)しさ」である自らの成長を助ける貴重な経験や同志を紡ぐ友情が隠れているのです。青年会議所運動の本意を見出し「(たの)しさ」を感じて価値ある行動を実践していきましょう。

 

現下の混乱した世情下にわれわれ青年の使命は、非常に大なるものがあることを感じます

これは深谷青年会議所の設立趣意書の冒頭です。今、私達の使命はなんでしょうか。それは笑顔と元気を拡げる事ではないでしょうか。計らずしも未曾有の大災害により失われつつあると思われた思いやりや助け合いの心が呼び起こされました。この絆を築いていくのに必要な心を埋もれさせないためにも、自分の行動を見つめ直す機会を持つ事が必要となります。そして気持ちはより強いものに紡がれ、実践を通じて続けていくことが笑顔と元気を拡げていくのです。

 

そして子ども達に示す未来への方向性として、外から発せられてくる心との触れ合いも無限の拡がりを持っています。国内はもとより世界各国から差し伸べられる多くの手に勇気づけられ、私達は足を止めず歩み続ける事ができるわけです。震災以前より、共に何ができるかを考えてくれる国を超えた多くの仲間が存在しています。だからこそ今まで以上に同じ地域の仲間として未来の可能性を拡げる意識を共有すれば心の扉や世界観が拡がり、更なる地域発展のための力強い礎となるのです。

 

多様な考えや行動を受け入れる事が、価値ある歴史を紡ぎ未来へと繋がり無限の可能性を拡げる事に繋がるのです。だからこそ私達は青年会議所運動に対し己のうちに限界を設けず、熱意を抱き身近な環境から笑顔と元気が拡がり続ける地域を築いていきましょう。